伝
猪目窓
Inome-Window
当院の客殿(則天の間)には猪目窓という窓がございます。猪目(いのめ)とは、ハート型に類似しており古来から伝わる日本伝統文様の一つです。
約1400年前からお寺や神社などの建築装飾としていたるところに使用されており、災いを除き、福を招く意が込められています。
また茶室などには猪目の文様を窓に装飾し、猪目窓と呼ばれ使用されております。
当院の猪目窓は、四季によって色が変化し季節の移ろいが楽しめます。
春は桜のピンク
夜桜
夏は新緑の緑
秋は紅葉の赤
冬は雪の白
また限られた期間(8月20日~9月中旬頃の16時前)によっては、日が差し込み猪目の影ができます。有難い恵みの景色から「幸せのおかげ」といわれています。
客殿近くには川が流れ、風の音や鳥の声が聞こえ緑が多く、猪目窓を通し五感で自然を感じることができます。その中で私たちも自然の一部ということに気づき、我や時間を忘れる間であることから、則天去私の一言から「則天の間」と名付けられています。